~本記事のテーマ~
- 公務員試験で実施されるSPIとSCOAの違いは?
- SPIとSCOAの対策法は?

公務員試験でSPIとSCOA試験がありますが、それぞれどんな試験なんですか?
対策の仕方を教えてください。
そんな疑問にお答えします!
公務員試験の中には、筆記試験とは別に「SPI」や「SCOA」といった適性検査が導入されるケースがあります。
特に地方自治体を中心に採用が進んでおり、対策を怠ると思わぬ落とし穴になることも。
一見似ているこの2つの試験ですが、出題形式や内容に違いがあるため、それぞれに合った対策が必要です。
本記事では、「SPI3」「SCOA」の違いを分かりやすく解説し、公務員試験での採用例や効果的な勉強法も紹介します。
志望先に合わせて、今からしっかり対策を進めていきましょう。

公務員転職経験&SPI受験経験のある僕が、公務員の適性検査を徹底解説します!
ぜひ参考にしてみてください!
SPIとSCOAとは?公務員試験での役割を理解しよう

公務員試験に登場するSPIとSCOA、それぞれの特徴を知っておきましょう。
SPIとは?
SPIは「Synthetic Personality Inventory」の略で、リクルート社が開発した適性検査です。
現在のバージョンはSPI3。
もともとは民間企業の採用試験で広く使われており、言語や非言語の問題、英語や構造的把握、性格検査など、多角的に受験者の能力を測定する構成となっています。
判断力や論理的思考を問う問題が多く、基礎学力に加えて、スピードも求められます。
SCOAとは?
SCOA(スコア)は「Synthetic Competency Aptitude」の略で、株式会社日本経営協会総合研究所によって開発された検査です。
言語や数理、論理、英語、常識(社会・理科)など、教科知識に近い内容が問われます。
特に社会・理科が含まれている点が、SPI3との大きな違いかなと。
英語の出題においても、長文は出題されず、基礎的な文法や語彙を中心とした内容となっています。
より教科横断的で、学力重視の傾向があるのが特徴でしょう。
民間企業と公務員試験における活用の違い

SPI3とSCOAは、いずれも民間企業向けの採用試験として登場しましたが、現在では地方公務員試験でも導入が進んでいます。
国家公務員試験では採用されていませんが、地方自治体では以下のようなところで導入されています。
- 黒石市⇒SPI3
- 春日市⇒SPI3
- 郡山市⇒SPI3
- 稲美町⇒SCOA
- 那須烏山市⇒SCOA
などなど!他にも多数導入中!

基本的にSPIやSCOAは、民間と公務員試験のどちらで実施されても同じ内容です。
(※SPIとSCOAの試験は異なるので、対策する際には注意。)
足切り的な試験で最終合格には2次試験がキモ!

公務員試験では、SPIもSCOAも1次試験で実施されるケースがほとんど。
最終合格を勝ち取るためには、1次突破は当然として、2次試験での面接や論文試験でしっかり得点することが大切です。
また、SPIやSCOAを取り入れる自治体としては、難易度が高い従来の教養試験をやめて、幅広い人材がチャレンジできるように適性試験を採用しています。
そのため、人物重視の採用傾向が予想され、SPI&SCOAは”足切り”的な試験として取り扱れるかと。
より面接等の2次試験対策は、重要となります!
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SPIとSCOAの違いを徹底比較!

SPI3とSCOAの見た目は似ていても、それぞれ明確な違いがあります。
以下に詳しく比較していきましょう。
出題科目の違い

SPI3とSCOAの出題科目の違いは、以下のとおりです。
SPI3 | SCOA | |
---|---|---|
試験内容 | 能力検査 性格適正検査 | 基礎能力試験 性格検査 事務能力試験 |
試験科目 (能力検査) | 言語分野 非言語分野 (英語) (構造的把握力) | 言語 数理 論理 英語 常識(社会・理科) |
SPI3では、言語・非言語分野の出題が主です。
自治体によっては、英語・構造的把握といった分野から出題されることもあります。
一方、SCOAでは「言語」「数理」「論理」「英語」「常識(社会・理科)」が出題範囲です。
SPI3よりも広範囲な学習になり、特に理科や社会の一般常識が加わっている点が大きな特徴でしょう。
試験の性質の違い
SPI3は「知能検査」に近い性質を持ち、スピードと論理的思考力が重視される傾向にあります。
それに対して、SCOAは「学力検査」に近い分類となり、より学校の勉強に近い形式で受験者の基礎学力を測る内容です。
この違いから、一般的にSPI3の方がやや難易度が高いですが、 学習範囲としてはSCOAの方が広いと考えられます。
難易度の違い

どちらも中学〜高校レベルの出題ですが、実際の難易度には差があります。
SPI3は非言語の計算問題や図形、パターン認識問題など、慣れていないと戸惑う内容が多く含まれています。
一方、SCOAは自治体によって「公務員試験対策不要」と案内されることもあるほど、やさしい出題が中心です。
ただし、これは「全く勉強しなくても良い」という意味ではありません。
SCOAを受験する際にも、繰り返し演習して慣れておくことが必須です。
解答時間の違い

SPI3は、一般的に35分程度での実施が多く、時間配分が非常に重要となります。
SCOAは60分とされており、SPIよりも一見余裕があるように見えますが、問題数が多いので要注意。
1問あたりの回答時間は30秒〜1分とタイトです。
どちらも、スピード感を持って解答する練習が必要となるでしょう。
試験形式の違い

SPI3は、テストセンター・Webテスティング・ペーパーテストなど複数の形式に対応しています。
SCOAも、テストセンター方式・Web方式・マークシートといった受験方法で実施。
基本的には、どちらも似たようなテスト形式です。
どの公務員試験でSPI・SCOAが採用されているのか?

現在SPIやSCOAは、国家公務員での導入は無く、地方自治体中心に採用されています。
SPIかSCOAかは自治体によって異なるため、志望先でどちらの適性検査が導入されているかよく確認しておきましょう。
SPI3の採用事例
SPI3は、たとえば岐阜県職員採用試験で明確に実施されているほか、青森県内では複数の自治体でも導入されています。
その他、東京都や特別区などもSPIを導入しており、全国的に広がっているといえるでしょう。
実施方法は、テストセンター方式・Webテスティング方式など、各自治体によって異なります。
志望自治体の募集要項をよくチェックして、対策を行っていきましょう!
SCOAの採用事例
SCOAは、呉市や平川市(推測)などでの採用が見られます。
(※平川市は基礎能力・事務能力検査と記載)
他にも、SCOA検査を導入している自治体や、これから拡大していく可能性もあるので最新情報をチェックしておきましょう!
SPIまたはSCOAの見分け方

地方自治体の中には、試験要綱に「適性検査」や「事務能力検査」と記載されていて、SPIなのかSCOAなのかよく分からない場合もあります。
事務能力検査であれば一般的にSCOAですが、不安であれば各自治体の人事窓口に電話して問い合わせると安心です。
公務員SPI&SCOA対策におすすめの教材!

公務員試験のSPI・SCOAを攻略を目指すなら、適切な参考書や問題集を活用することが大切です。
参考書は、たくさんの人が使ってる人気どころのもの(実績のある)を選ぶとよいでしょう!
SPI3向け問題集

公務員のSPI試験対策にオススメの問題集を紹介します!

SPI対策なら、「これが本当のSPI3だ!」が定番かなと。
これ一冊やっておけば基本的にOKですが、内容が難しいと感じれば、やさしい参考書を別途購入したり、オンライン教材なども活用するとよいでしょう。
SCOA向け問題集

公務員のSCOA試験対策にオススメの問題集を紹介します!

SCOA対策なら、「これが本当の~」シリーズは定番です。
公務員試験専用としては、「公務員で出るSPI・SCOA問題集」もありかなと。
まずは、これらを一冊やっておけばOKですが、
勉強の習熟度に応じて難易度を変えた問題集を購入したり、オンライン教材なども活用するとよいでしょう。
予備校での対策がベスト

SPIまたはSCOAは、比較的対策しやすいですが、公務員最終合格を勝ち取るには二次試験の攻略が必須。
二次試験で実施される「論文・面接試験」は、独学ではなかなか対策が難しいため、予備校を利用するのが好ましいでしょう。

僕自身は市役所に独学で合格しましたが、やはり予備校利用が圧倒的に有利。
受講料の高さは心配になるところですが、予備校で「確実に合格を勝ち取る」ことができるなら、決してコスパの悪いことではないでしょう!(万が一、浪人するのはマジでもったいない)
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公務員のSPI・SCOA試験に関するよくあるQ&A!

公務員試験でも導入されるSPI・SCOA試験について、よくある質問をまとめます!
公務員試験とSPI・SCOAの違いとは?
SPIやSCOAは適性検査であり、公務員試験の教養試験とは目的や構成が異なります。
教養試験は、公務員として働くために必要な知識や処理能力、理解力を問うもので、数学的な試験のほか、法律や時事、自然科学などを含む深い内容が出題されます。
一方SPI・SCOAは、思考力や基礎的な知識を短時間で測る内容です。
ただし、SPI3の非言語問題は教養試験の数的推理に通じるものがあり、教養試験対策がSPI・SCOAにも役立つケースも多いでしょう。
SPI・SCOA対策だけでもOK?
もし受験予定の自治体で、教養試験が実施されずSPIやSCOAのみで評価される場合は、それだけに集中しても問題ありません。
ただし、複数自治体を併願する場合や、教養や専門試験も併せて実施される場合は、両方の対策が必要になります。
基本的には公務員試験対策をベースにしつつ、SPI・SCOAにも対応できるよう演習を重ねましょう。

民間就活メインの方なら、SPIまたはSCOAに絞った公務員出願先を検討するのがオススメです!
SPIとSCOA両方の試験対策が必要か?

SPIとSCOAは問題が異なるため、それぞれで対策するのが好ましいです。
受験する自治体で使用される試験形式を確認し、専用の対策を行いましょう!
複数受験する場合は、どちらにも対応できる基礎力を身につけておくのがオススメ。
どちらの試験が難しいのか?
一般的には、SPI3の方が難しいとされています。
理由は、知能検査寄りで思考力が求められるためです。
問題ひとつひとつの難易度が高めで、しっかり対策を行っていくのが重要でしょう。
ただし、SCOAはSPIよりも広範囲の学習が必要なため、対策に時間を要しやすいかなと。
どちらも余裕を持って勉強を進めましょう!
効果的な勉強方法

SPI&SCOAともに、試験対策の基本は「毎日コツコツ」です。
30分〜1時間でも構わないので、日々継続して学習を進めましょう。
本番で得点するには、試験問題の傾向に慣れることが大事。
一夜漬けで詰め込むより、日々少しずつ取り組み1か月単位での対策がオススメです。
繰り返し問題集を解きながら、苦手分野を重点的に学習し、まんべんなく得点できるようにしていきましょう!

1問あたりの回答時間は、短いものが多いです。
スキマ時間をうまく活用すれば、多くの問題に取り組めます!
まとめ
SPI3とSCOAは、地方公務員試験での導入が増えてきており、従来の公務員試験よりもやさしく受験へのハードルが下がっています。
ただし、特有の問題が出題されるため、しっかり対策しておくことが重要です。
SPIとSCOAは、それぞれ出題科目や形式、難易度に違いがあるため、志望先に応じて適切な対策に取り組みましょう!

まずは、志望自治体でどちらが導入されているかを確認し、専用の対策を行いましょう!
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