~この記事のテーマ~
- 公務員で「仕事ができる人」というのはどんな人?
- 公務員として、仕事ができる人と言われるには?
公務員として仕事を勤めるなら、「できる人」と言われたいですよね。
できない人だと、まわりの目は冷ややかに。
本記事では、公務員として「仕事ができる人」&仕事ができると認められるための方法について紹介します。
民間企業と公務員では、「仕事ができる基準」が異なりることも。
民間&市役所経験がある僕が、公務員の「仕事ができる」ポイントについて徹底解説するので、ぜひご参考にしてみてください!
【優秀?】公務員で仕事ができる人とは?
あなたが思う「仕事ができる人」とは、どのような人ですか?
民間企業のビジネスマンで言う、
- バリバリ新しいことにもチャレンジしていく
- いろいろな人に仕事を指示する
- 派手にプレゼンテーションする
といった人を思い浮かべるかもしれません。
公務員では、民間で言う「仕事ができる人」というのとは、少しイメージが異なります。
民間経験者から見る公務員の仕事についての感想。
それは、無駄ともいえる仕事が多くあります。
- とにかく物事に決裁(所属長までのハンコ)が必要・・・
- 文書の体裁に厳しく、上長の好みで、文書の言い回しや構成が何度も修正される・・・
- 議会(議員)対応への労力が大きい。時間が割かれる答弁作成、言い回しについての議論さえ繰り返し行われる・・・
これらの無駄をうまくやりこなすのが「仕事ができる人」と言われるでしょう。
【公務員】仕事ができる人になるための方法!
公務員として「仕事ができる人」になるための方法は以下のとおり!
- 最低限の体裁をマスターする!
- 主体的に物事を進める!
- できる方法を考える!
- 調整能力をつける!
- 話や資料は端的にまとめる!
- 法令等の根拠をおさえる!
最低限の体裁をマスターする!
繰り返しになりますが、公務員としてまず重要なことは「体裁」です。
公務員である以上、最低限の体裁は覚えましょう。
- 上長への伺いは必ず取る
⇒勝手な判断をしない。自分が会議に参加する時も、決裁を取るなど。 - 報連相は重要
⇒仕事に関する情報を得たときの共有、業務完了時の報告等 - 文書作成ルールの厳守
⇒タイトルや文章のフォント・字体、構成など - 住民の声は第一!
⇒議会・議員対応は超重要
~上長への伺い(決裁制度)~
僕が公務員になって感じたのは、「そんな決裁必要?」ということ。
- 会議に出席してよろしいか?
- (照会に対して)該当なしとしてよろしいか?
- 通知が来たため、供覧するもの
基本的に、公務は伺いを立てながら行っていくものだと考えましょう。
~報連相は重要~
公務員の仕事では、情報共有は重要です。
報連相は徹底した方が良いでしょう。
たとえば、仕事に関する情報を得た時、上長へ報告していないと、後から問題になることもあります。
報告しないまま、情報が風に吹かれて上長の耳に入ってしまうと「○○くん、知ってたの?」とまずい展開に。
公務員の世界では、情報が好まれますので、すぐに報連相できる人は評価されやすいでしょう。
~文書作成について~
公務員では、文書作成のルールがあります。
- 主語述語
- 送り仮名
- 句読点の付け方
- 資料の見出し、文章に用いる字体・フォント
決裁文書やレク資料(プレゼン)に使う定型は知っておくと良いでしょう。
上長によっては、文書の作り方に「こだわり」を持つ方もいるので、迷ったら早めに相談した方が仕事が速いです。
\公務員の文書の作り方の基本を学ぶ!/
~議会対応について~
公務員の基本は、住民のための仕事です。
とくに、住民に選ばれた議員とは、密接に関わっていくことになるので、議員対応は重視しましょう。
市役所では、議員の一声で右往左往することもあるくらいでした。
また、議会が行われる時期は、夜遅くまで「答弁資料」の作成や、会議が頻繁に行われます。
公務員として出世したいのであれば、議員対応には注意しましょう!
優秀な人は、体裁をしっかり理解し、実践しているでしょう。
主体的に物事を進める!
公務員でよくありがちなのが、「それは、うちの仕事じゃない」ということ。
いろいろと理由を並べて、門前払い、自分に仕事が来ないようにする人もいます。
「できる人」ならば、仕事が来たときに、客観的に物事をとらえ対応できるでしょう。
すぐ判断できないときは、自部署で揉んで、解決できる方法を考えます。
その結果、他の部署に依頼することもありますが、「自分で考える習慣」がある人は経験値も豊富になり、解決能力に長けてくるでしょう。
仕事ができる人になるには、人任せにしないことが重要です。
できる方法を考える!
公務員でよくありがちなのは、「これは、○○という理由でできない」ということ。
これは、やって失敗すると「責任」になるため、「できない」と言ってしまうことが一番安全だからです。
しかし、「できる方法」を考えれば、たいていのことは解決の糸口は見つかるでしょう。
僕の経験上でも、担当どうしで尋ねると「できない」と言っていた人が、課長や部長から話を持っていくと、「できますよ」と意見を変える人も。
できる方法を考える人は、「解決力」「判断力」などの仕事のスキルがどんどん伸びていきます。
反対に、「できない理由」を考える人は、口先だけの「できない人」になるでしょう。
前者であれば、上長からも「あいつにお願いすれば、何とかしてくれる」と信頼されるようにになります。
調整能力をつける!
公務員の「できる人」は、調整能力も重要。
市町村役場では、住民を相手にする窓口業務のほか、総務や企画系の部署など「調整」が必要な仕事も多くあります。
また、新たに制度・施策が始まる場合には、たくさんの部署や機関との調整を行っていかなけばならない場面も。
都道府県庁や国家公務員のように上部機関になるほど、調整は多くなるでしょう。
調整能力があれば仕事もスムーズに進みますし、上からも「こいつに任せれば大丈夫だな」と評価されます。
調整能力として、大切なポイントは次のとおり。
- その業務について根本的に理解する
- 主要人物へ根回しする
- 利害関係者間で問題になりそうな点は、譲歩できることをきめておく
- 事前にシミュレーションして、問題になりそうなことは対応しておく
こういったことが当たり前にできるようになれば、「仕事ができる人」「優秀な人」として、重要なポジションにつくことが多いでしょう。
話や資料は端的にまとめる!
公務員の中でも「できる人」は、話や資料がシンプルです。
端的にまとめられていて、スマートに仕事を進めていきます。
僕が勤めていた市役所でも、「優秀だな~」と感じる人はいました。
できる人は、話し方が違います。
やること・話すことがスマートで、周囲からも出世候補と言われていました。
会議などでも、そういった人の話は「聞いていて疲れない」ですよね。
話し方の基本は、
- 結論
- 理由
- 具体的な事例
という流れ。
余計な話はしないというのが鉄則です。
僕自身も、話し方が得意ではないですが、大事な会議の前には「重要なことを箇条書き」にしておきます。
そして、かならず結論から言うことで、「これから何の話をするか」が聴者に分かります。
しっかり話を伝えられれば、仕事もスムーズに進み、評価されるポイントとなるでしょう。
法令等の根拠をおさえる!
公務員として、必須なのが根拠づけ。
それは、法令等の根拠をしっかり持っておくことです。
公務員では、決まり事を破ると大問題になりかねません。
自分が担当する分野の決まり事(法令、条例、規則、規定など)は確実に把握しておきましょう。
物事を進めるときは、どういう根拠に基づいているかを明確にしておくと良いですね、
【優秀な人の気概】公務員の仕事を進める上で大切なこと!
僕が民間時代によく言われたことが、「経営者の感覚を持て」とのことでした。
入社して数年の自分でしたので、どういうことかよく分からず、いろいろなビジネス本を買ってきては、読んでいました。
経営理論、リーダーシップ、業務改善など。
通勤の時間を使って、とにかく本を読むようにしました。
もちろん、当時の自分の立場は、経営者ではなく実務部隊。
その言葉の意味を自分の仕事に照らし合わせて、かみ砕いて解釈すると、
- 広い視野で全体の利益をみて、自分の担当する部分の具体的な実行プランを練ること。
- 具体的な実行プランを実行するだけの「実行力」を持つこと。
- 人任せにせず、「自分がやる」という主体性を持つこと。
大きくはこの三点なのかなと思います。
「仕事ができる人」になるには、実行しないと結果は生まれません。
仕事をしていると、どうしても「自分の部署」中心になりがちです。
それはそれで大事ですが、公務員として、全体の利益を考える心の余裕も欲しいところですね。
▼公務員はスキルアップも大事!
公務員の仕事についてよくあるQ&A!
公務員の仕事について、よく疑問に持つ点を以下にまとめます。
公務員で出世する人の特徴は?
公務員で出世する人の特徴は、次のとおり。
- ミスしない
- 発言が的確で声が大きい
- 上司との関係作りがうまい
- 力を入れるべき仕事をわきまえている
- 財政課、人事課などの重要な部署を経験している
これらが全てではないですが、出世が早い人は、上記のような特徴を持つ人が多いかなと思います。
優秀な人は辞める?
公務員では、「優秀な人ほど辞める」と言われることもあります。
僕も市役所に勤めていて、よく耳にした言葉です。
結論としては、ケースバイケースかなと。
ただし、公務員で優秀な人には、以下のようなことが考えられます。
- できる人ほど仕事が集まる
⇒忙しくて、わりに合わないと感じる - 公務員の決まった仕事が合わなくなる
⇒利益を追求した「やりがい」を求める - 仕事をがんばっても出世への影響が小さい
⇒年功序列の世界で、がんばっても見返りが少ない
そのため、優秀な人ほど公務員を辞めることは多くなるかもしれません。
仕事ができる人は損する?
公務員では、仕事ができるほど「仕事が集まる」傾向にあります。
そのため、仕事が増えて「損」と捉えることもあるでしょう。
- 仕事が嫌いな人
⇒損と感じる - 仕事が好きな人
⇒スキルアップにつながると考え、やりがいを感じる
これらは、価値観の違いによりますが、多くの仕事をこなすことでスキルアップにつながるのは間違いないでしょう。
女性は出世できる?
公務員の中で、女性の出世はまだまだ簡単ではないかもしれません。
僕が勤めていた市役所でも、女性管理職の人数は圧倒的に少なかったです。
やはりハンディとなりやすいのが、「結婚での退職」や、「出産で職場を離れる期間がある」という点かなと。
ただし、「女性管理職」が着目されている時代なので、出世する人は増えていくでしょう!
男性も女性も、「仕事ができる人」は必ずチャンスが回ってくるはず。
日々の仕事で経験値を増やしながら、チャンスをものにできるよう努めましょう!
まとめ
公務員として「できる人」になるには、チェックしておくポイントがあります。
- 最低限の体裁をマスターする!
- 主体的に物事を進める!
- 調整能力をつける!
- できる方法を考える!
- 調整能力をつける!
- 話や資料は端的にまとめる!
- 法令等の根拠をおさえる!
職場の雰囲気やルールは理解しつつ、主体的に行動できると良いですね。
また、話や資料は端的にし、スマートに仕事を進めると「できる人」と評価されやすいでしょう。