~本記事のテーマ~
- 市役所の人事異動の決め方は?異動時期はいつ?
- 市役所の異動ルートは?出世コースもあるの?
- 市役所で異動しない人っているの?
市役所の人事異動について知りたいです。
どうやって決まるのでしょうか?
異動時期はいつですか?
市役所って、3年くらいで異動するって聞きました。
転勤しない人っているのでしょうか?
そんな疑問にお答えします!
市役所職員として勤めると、年に一回の大きなイベント「人事異動」があります。
人事異動では職場が変わるため、「同じ市役所なの?」というくらい仕事内容も職場環境も異なるでしょう。
そのため、市役所を目指す人や現職員の方は、人事異動に対する不安や期待などを持つ方も多いかと思います。
そこで本記事では、市役所の人事異動について詳しく紹介していきます。
僕が市役所に勤めた経験や、人事課係長・諸先輩方から聞いた話も含めて、人事異動を徹底解説します!
異動の決め方や異動先(ルート)についても紹介するので、ぜひご参考にしてください。
市役所の人事異動の決め方を徹底解説!時期・異動先(ルート)
さっそくですが、市役所の人事異動について、決め方などのルール面を見ていきましょう!
人事異動の時期や頻度は?
市役所の人事異動は、毎年4月1日に一斉に行われます。
年度途中の異動は基本的にありませんが、次のような場合に人事異動の辞令が出される場合もあり。
- 退職者が出た
- 職員の休職やトラブルなどで欠員が出た
市役所職員の異動周期は、だいたい3年程度。
僕が勤めていた市役所では、早いと1年、長くて7年いたりする人もいました。
そのときの市役所の事情によって様々です。
特に若いうちは、いろいろな部署を経験して勉強する必要があるため、2~5年くらいではまず異動となるでしょう。
人事異動はどうやって決まる?
市役所の人事異動は、人事課が主体となり、次のような観点で異動する職員を決めていきます。
- 職員の状況
⇒勤続年数、部署の滞在年数、異動希望など - 各部署の状況
⇒退職者、各部署の業務状況、新規事業の有無など
市役所の人事異動を決める時期は、だいたい前年度の秋頃から。
僕の勤めていた市役所では、部長・局長級の上位ポストから順に決めていき、係長・担当職員レベルは、年明けの1~2月頃に決定されていたようです。
その間、新規採用職員の内定状況なども考慮していきます。
部長・局長級の決定については、市長や副市長もしっかり関わるようです。
異動先・ルートは?
市役所の人事異動において、異動先は内示が出るまで分かりません。
ただ、「なんでこの部署なの!?」というような衝撃を受けることも多々あるでしょう。
- 部をまたいで異動するパターン
- 窓口業務⇒総務
- 市民税⇒商工観光
- 高齢介護⇒人事 などなど
- 部内で異動するパターン
- 財政⇒管財
- 市民税⇒収納
- 障がい福祉⇒介護 などなど
市役所職員の異動ルートは、人によってさまざま。
ただ、ずっと同じ部内で働くというよりは、一度は他部局を経験するように「異動ルート」が組まれるでしょう。
蓋を開けてみないと分からない人事異動ですが、突拍子のない異動先を告げられることもあるので、覚悟はしておくとよいですね。
市役所の場合は、引っ越しを伴うような転勤はほとんどありません。
その点は安心できますが、中には激務部署も・・・
定期的に異動はあるので、激務&天国を味わう可能性は覚悟しておきましょう。
~出世コースってあるの?~
市役所で出世したいという方は、「出世コース」は気になりますよね。
やはり、将来の管理職候補となる職員は、それなりのルートがあるようです。
とくに、「忙しい部署」、「管理業務を行う部署」、「難しい内容を取り扱う部署」に配属される職員は、出世コースと言ってもよいでしょう。
たとえば、次のような部署。
- 財政課
- 人事課
- 秘書課 など
また、最近で言うと「コロナ対応」であったり、「新規事業」の業務に選抜される職員は、出世コースと考えて良いかと思います。
異動しない人もいるの?
市役所職員で、人事異動しない人はまずいません。
まれに、3年以上経っても声がかからず、7年、10年同じ部署に居続ける人もいます。
その理由として考えられるのが、
- 行政を行う上で重要なポジションにいる
- 大事な案件を抱えており、現状異動させられない
- 問題のある職員で異動先が無い
などといったこと。
ただし、定年まで異動しないで一つの部署にいることはなく、どこかのタイミングで異動となるでしょう。
市役所はなぜ人事異動があるのか?
市役所職員になると避けられない人事異動。
しかし、「なぜ人事異動があるの?」と疑問を持つ方は多いでしょう。
その理由は次のとおり!
- 業務上の癒着を防ぐため
- さまざまな部署を経験するため
- 新しいメンバーで業務改善するため
詳しく見ていきましょう。
業務上の癒着を防ぐため
市役所職員の仕事は、住民や法人等の団体と関わります。
同じ担当者・管理職が長年勤めていると、「癒着」や「しがらみ」が生じることも。
公正・公平が原則ですので、特定の人や企業などと親密になり過ぎるのも問題となります。
不正が起きないよう、定期的に異動することが必要です。
さまざまな部署を経験するため
市役所職員は、人事異動でさまざまな仕事に携わることで、視野を広げることができます。
その結果、スキルアップとなり、より住民のための仕事ができるようになるでしょう。
前の職場の良いところを取り入れたりして、業務改善にもつながります。
新しいメンバーで業務改善するため
先にも述べましたが、人事異動により、市役所業務の改善にもつながります。
民間でもそうですが、同じ仕事ばかり続けていると、「まんねり」となって業務改善が起きにくくなります。
より良い仕事をするため、「新しい風」を取り入れることは重要です。
【市役所の人事異動】よくあるQ&A!
市役所の人事異動について、よくある質問をまとめます!
異動の内示っていつ出る?
市役所の人事異動は、基本的に4月1日です。
そのため、内示は異動の1~2週間前「3月中旬から下旬」のことが多いでしょう。
(※都道府県庁なら1か月前とかもあります。)
内示の時期は自治体によりますが、僕が勤めていた市役所は、1週間を切ったくらいが通例でした。
外部機関等への出向の場合など、事情によっては、早めに耳に入る場合もあるでしょう。
年度末&年度始は、業務の引き継ぎでかなりのバタバタ具合。
「異動の内示、遅すぎだろ・・・」と多くの職員が感じるでしょう。
ただ、人事異動を早く伝えすぎると、対象の職員のやる気が下がります。
実際に僕の勤めた市役所でもいましたが、人事異動の内示を見た職員が、早々とデスクまわりの整理をし始めて、現在の業務を進めなくなる姿も見かけました。
1年で異動することはある?
結論から言うと、市役所は1年で異動することはあります。
僕が勤めていた市役所でも、1年で異動した人はいました。
その理由として挙げられるのは以下のとおり。
- 仕事でトラブルを起こした
- 職場の同僚や上司とトラブルがあった
- 他部署の欠員補充のため(退職・産休など)
- 新規事業などの重要な仕事のため引き抜かれた
良い面or悪い面含めて、さまざまな理由は考えられるでしょう。
通常は3年程度のサイクルで行われる人事異動のため、1年での異動はあまりありません。
何かしら、緊急の事情がある場合に、1年での異動となることが多いでしょう。
異動したい場合はどうしたらいい?
市役所に勤める上で、さまざまな事情で「異動したい」と考える方は多いでしょう。
もし、状況が深刻で、「人事異動しないと仕事が続けられない・・・」という場合なら、すべきことは以下のとおり。
- 異動希望を出す
- 上司や人事課、職員組合に相談する
- どうしてもの時は休暇などの対応も検討する
仕事で悩みを抱えながら働いているようなら、早めに行動するとよいでしょう。
「うつ病」などの病気になると、症状を改善するのに時間がかかってしまいます。
人事異動は辛い?
市役所の人事異動は、良い面も悪い面もあります。
- メリット
- 気分転換になる
- 新しい仕事が覚えられ、スキルアップのチャンスになる
- 新しい仲間ができる
- 行きたかった部署に行ける可能性がある
- 行き詰まっていた仕事から解放される
- デメリット
- 新しい仕事を覚えないといけない
- 新しい環境・人間関係に慣れないといけない
- 行きたくない部署に行くかもしれない
- 激務部署に配属になる可能性も
基本的に、人事異動は3年程度のサイクル。
そのため、「異動ばかりで辛い・・・」と感じる人もいるでしょう。
僕が勤めていた市役所の先輩が言っていたことですが、
「人事異動は、会社を転職するようなもの」
のようです。
異動により、仕事も職場環境も大きく変わります。
人事異動は、メリットもデメリットもあります。
どの部署に行くかは運だのみなところはありますが、市役所職員として勤める以上、異動は覚悟しておきましょう。
人事異動は拒否できる?
結論を言うと、市役所の人事異動は拒否できません。
個人的な理由で、人事異動を拒否する職員が出てくると、業務がまわりませんね。
ルール的な面で言うと、地方公務員法第32条で「法令等及び上司の職務上の命令に従う義務」というのがあります。
(≫e-GOV「地方公務員法」)
公務員として働くからには、指示命令に従わないといけません。
ただし、家庭の事情(介護・育児等)、パワハラなどのやむを得ない理由があれば、考慮される可能性はあります。
どうしてものときは、人事課に相談するのはありでしょう。
まとめ
市役所の人事異動の時期は4月1日。
内示は3月中旬から下旬にかけて行われますが、職員は3年程度のサイクルで異動となる場合が多いでしょう。
人事異動の決め方は、人事課が主体となり、部署・職員の状況を考慮して決定。
中には、さまざまな事情で「異動しない人」もいますが、定年まで同じ部署ということはありません。
異動先は内示があるまで分かりませんが、将来的なことも考慮され、異動ルートは組まれていくでしょう。
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