
市役所を目指そうか迷っているけど、市役所に勤めるメリットやデメリットが知りたいな。
~メリット・デメリット編~
市役所を目指そうか迷っている人の疑問にお答えします!
もしあなたが市役所を目指しているなら、市役所の実態を調べるべきです。そして、良い面だけでなく、悪い面も知っておくと良いです。
実態を知るためには、市役所に勤めた経験がある人から聞くのが一番。ネットで調べると、たくさん参考になる記事はありますが、公務員経験者の記事であっても、民間企業の経験がないため、偏った記事になっていることがあります。
この記事では、民間企業と公務員を経験している僕ならではの、市役所に勤めるメリット、デメリットを紹介します。
◎市役所を目指している人
市役所に勤めるメリット・デメリットについて
では、さっそくですが、様々な項目で「市役所vs民間企業」を見ていこうと思います。民間企業より良ければ、市役所に勤めるメリットとなり、悪ければ市役所に勤めるデメリットになりますね。
項目 | 市役所 | 民間企業 |
---|---|---|
給料面 | 安定的に上がる | Win |
退職金 | Win | 役員・大企業なら勝ち |
福利厚生 | Win | 大企業なら・・・ |
やりがい | 単純作業。 | Win |
有給事情 | Win | いまだに取りにくい |
残業事情 | Draw | Draw |
職場の雰囲気 | 保守的。お固い。 | Win |
僕がみた市役所と民間企業では、おおよそこのようなイメージです。もちろん、会社によって差はありますし、価値観によっては、評価は逆転するかもです!
では、それぞれの評価の理由を解説していきましょう!
市役所の給料は?

市役所の給料は、自治体によってまちまちです。
HP等で調べると出てきますが、一般企業の平均よりやや下くらいになります。やっぱり公務員なので、世間よりもずば抜けて給料をもらうというのはできないですし、世間情勢に合わせて調整もされます。
そのため、基本給は民間企業の平均に比べて低くなりますが、安定的に昇給していきますし、その他手当類もあるため、それなりに悪くはないと思います。
ボーナスについても、自治体によりますが、HP等で公開されており、年間で給与月額の約4か月分はあるでしょう。世間情勢に合わせて前後するでしょうが、ボーナスがなくなることはまずないです。ボーナスについて詳しく書いた記事ありますので、興味がある方はどうぞ。
給与面では、民間企業に比べやや劣りますが、昇給など安定しているため、市役所も悪くはないと思います。メリットはあるのですが、民間との基本給ベースで比較して、いちおうデメリットとします。
市役所の退職金は?
市役所の退職金は、条例で決められており、HP等でも公開されています。
退職金の計算方法をざっくり言うと、勤続年数に応じて、給与月額の〇か月分となっており、実際の金額は民間企業に比べて高い傾向のようです。
市役所職員の退職金の一例です。
※定年・勧奨退職した職員一人当たりの平均支給額⇒2,113万円
(引用:川崎市HP)
●熊本市(平成30年度):勤続35年以上勤め定年退職⇒給与月額×47.71か月
※定年・勧奨退職した職員一人当たりの平均支給額⇒2,143万円
(引用:熊本市)
一方、民間企業を見てみましょう。
●大学・院卒(管理・事務・技術職)の平均給付額:1,983万円(38.6か月分)
●高校卒の平均給付額(管理・事務・技術職):1,618万円(40.6か月分)
●高校卒(現業職):1,159万円(36.3か月分)
(引用:厚生労働省HP)
自治体によって、退職金支給額は異なりますが、民間と比較しても高いと言えそうです。
将来どうなるかは分かりませんが、市役所で長く勤めれば、それなりに退職金はもらえそうですね。市役所にメリットあり!
市役所の福利厚生について

市役所の主な福利厚生を挙げます。
※民間企業だと、半年働いて10日もらえて、それ以降は、年々付与日数が増えていく場合が多い。
◎その他休暇制度も充実:結婚休暇、忌引休暇、子の看護休暇など。
◎手当類:月給に上乗せする手当や退職手当等。
◎職員互助会:祝金、見舞金などの給付制度、貸付制度、福利厚生サービスでの様々な施設の優待制度等。
この中で、公務員で手厚いのが手当です。基本給が低くても手当の加算で、それなりの月給になります。手当の種類は次のとおりです。
◎地域手当
◎通勤手当
◎住宅手当(借家居住の場合)
◎扶養手当
◎その他・・・時間外勤務手当、期末・勤勉手当、管理職手当、退職手当、特殊勤務手当など
あと、民間企業では「レジャー施設の優待サービス」でお得な割引きがあったりしますが、市役所の福利厚生には、あまりパッとしない割引券くらいで、正直、少しがっかりします(笑)
でも、充実した手当類や、有給がいきなり年間20日からスタートするのは、公務員ならではですね。市役所のメリットだと思います!
市役所業務のやりがいは?

あなたが市役所に訪れたときに、フロア図なんかを見て感じることもあるかと思いますが、かなりたくさんの部署があります。
市役所には、多種多様な仕事があり、異動も3年程度であるため、いろいろな仕事を覚えていかなければなりません。異動で部署が変わると、大きく仕事内容も変わりますし、会社が違うんじゃないかと思うくらい雰囲気も変わることがあります。
いろいろな仕事をやりたいという人はメリットですが、環境を変えず、ずっと同じ仕事をしていたい人にはデメリットですね。
ただし、市役所の業務は、民間企業のように利益を上げようと前向き業務を行っていくというよりは、守りの仕事になります。部署がたくさんあって、いろいろな仕事があるものの、住民対応やその部署の固定業務で一日が終わっていくというような感じになりますので、やりがいを見つけるのは難しいかもしれません。
仕事が好きで、バリバリやっていきたいなら民間がおすすめです。
仕事のやりがいは、市役所のデメリットにします!
市役所の有給事情

結論を言うと、僕の経験上、市役所の方が有給は取りやすいです。
僕が所属していた部署は、月に1~2日程度休む人が多かったですし、他の部署を見ても、「有給で今日いないよー」ということはけっこう多かったです。公務員は、まじめなイメージもありますが、休みはしっかり取りたいという考えの人が多いと思います。
基本的に、有給は権利ですので取りたいときに取ればいいんですが、とは言っても、休んで給料をもらうというのはなかなか引け目がある人が多いかもしれません。
市役所にしても民間企業にしても、有給については、仕事内容や職場の雰囲気、上司の考え方によるのかもしれませんね。
ただ、最近は働き方改革で有給を取らなければならなかったりしますので、働く人にとってはありがたいことですね。
有給に関しては、市役所にメリットだと思います!
以下に参考記事もあるので、興味があればみてください。
市役所の残業について

結論から言うと、残業は覚悟していった方が良いと思います。公務員は残業なしで定時に帰れると思っているなら、それは半分間違いです(笑)
一昔前は、市役所の仕事は暇だという時もあったようですが、今は仕事も複雑になっており、忙しい部署はめちゃくちゃ忙しいです。
公務員の仕事についてネットで検索すると、「公務員は民間に比べて暇だ」とか、「めっちゃ激務」とかありますが、実態を言うと、部署によります。そして、その差がめちゃくちゃ激しいです。また、時期によって忙しさが極端に違う部署もあります。
うまいこと人員配置できないんかなぁと思っていましたが、公務員は民間企業のように臨機応変な変更がなかなかできないので難しいですね。残業については、詳しく書いた記事もありますので、興味があれば見てください。
とは言っても、残業については、民間企業も、会社によって部署によってかなり忙しいところもあるので、こればかりはお互いにケースバイケースかなと思います。
決して、市役所は暇な部署ばかりではないことを知っておくと良いです。
職場の雰囲気

これは好みの問題になりますので、完全に僕個人の意見としてですが、民間企業の方がフランクな仲の先輩や同僚は多くいましたし、上司と飲みに行く回数も、民間企業の時の方がたくさんありました。
僕がもともと民間企業にいたので、民間肌だったせいかもしれません(笑)
ただ、市役所の仕事は、公務員という立場と、住民が直接関わる仕事のため、ミスが許されません。なので、堅実に着々と仕事をこなしていく雰囲気が強いと思います。もちろん、部署によっては小ぜわしく動き回ったりするところもあったり、イベントやお祭りを企画して賑やかに仕事をするする部署もあります。
全体的には、やはり公務員である以上、お堅いところはあるかもしれません。
雰囲気としては、市役所はデメリットかなーと思います。
まとめ
あなたが持っている市役所のイメージとどうだったでしょうか。
残業が多い部署があったり、お堅いところで少し働きづらいと感じるところもあるかもしれないのがデメリットですが、給与や福利厚生など待遇面では、メリットの要素が多いです。
仕事のやりがいはデメリットにしましたが、住民のためになると思えばやりがいはある仕事だと思います。
この記事が、市役所に興味を持つ人の参考になれば幸いです。
市役所目指す人は、これから大変な公務員試験対策をやっていくと思いますが、市役所職員になれるようにコツコツ頑張っていってください。