
市役所職員を目指しています。
自分が向いているか知りたいです。
そんな疑問に、元市役所転職経験者がお答えしていきます。
本記事では、市役所職員を目指す方向けの記事です。
~この記事は次のような方におすすめ~
- 市役所職員を目指している。
- 自分が市役所の仕事に向いているか知りたい。
- 自分の性格が公務員に合っているか知りたい。
「公務員は安定の職業、仕事は単純」と思われることも多く、誰にでも万能に勤めることができると思われがちですが、実際には向いている人と向いていない人がいます。
せっかく働くなら向いている仕事をしたいですよね。とくに公務員は、なるためにたくさんの努力が必要なので、働き始めてから「あれ?自分に合わないのではないか」となってしまうのはもったいないですね。
ちなみに僕は、民間企業から市役所に転職して3年間勤めましたが、自分は公務員に合わないなと感じ退職しています。
そこで、本記事では、
- 市役所職員に向いている人の特徴・性格
- 市役所で働くのに必要なスキル
について解説していきたいと思います。
この記事を最後までお読みいただくことで、市役所を目指している人や、現職員で仕事に対して疑問を感じている人にとって、そもそも自分が市役所の仕事に向いているかの参考になるかと思います。
市役所職員に向いてる人の特徴とは?

まず、本記事のメインタイトルである市役所職員に向いてる人の特徴を紹介していきます。向いている人は次のような特徴があります。
- 単調な仕事にもコツコツ取り組める。
- 文句を言われても切り替えられる。
- コミュニケーション能力がある(話しを合わせられる)。
- 無難を好む(リスクより安定を取る)。
- 観察力がある。
- とくに強い目標がない。
けっこうあるな~って思ったでしょうか?これらの特徴を見ただけで、自分には無理だーって思うのは早いですよ!
全てが完ぺきにできなくても大丈夫です。当然、人によって得意不得意はありますよね。
上の特徴が自分に当てはまっていなくても、仕事をやっていく中で付いていく能力や、許容できてくるものもあるので、心配しすぎる必要はありません。
なので、参考としてお読みいただけたらと思いますが、あまりにもかけ離れていたり、自分の価値観と大きく異なる場合は要検討かなとおもいます。
では、それぞれの項目について、もう少し掘り下げて紹介していきましょう!
単調な仕事にもコツコツ取り組める

まず、とっても大切なのがコツコツ力です。
市役所にはたくさんの部署があり、やることはほんとうに様々。でも、どこの部署に行っても大量の事務作業を淡々とやることがあったり、たくさんの市民相手に窓口対応をこなすことがあります。
市民に直接対応する部署であれば、一日中窓口に並ぶお客様の対応をしたり、通知文などを発送する業務、総務や人事といった内部の仕事をする部署であれば、市役所を運営していくために大量の事務を行ったりします。
大量の事務作業を抱えながら、電話もひっきりなしに鳴って作業に集中できない部署もあります。
市役所は、部署によってこういった仕事を抱えますので、残業も普通にあります。忍耐強くコツコツ取り組めることはとても大切です。
文句を言われても切り替えられる

市役所は、市民の生活に直接かかわる仕事が多いので、市民からのクレームは覚悟しましょう。昔は「お役人様」の時代があったと聞きますが、今は「税金でメシを食っている人たち」って思う人も多くなってます。
仕事していると、思っているより市役所職員の立場って低いな~と思うことがありますよ。
もう一つ言うと、総務や人事といった内部の仕事をしている人なら安心かというとそうでもないです。内部の職員を相手にする仕事も、じつは文句が多いですし強く当たってくる人もいます。
文句は言われて当然くらいの気持ちで、あっさりとやっていける人の方がよいですね。
あ!でも悪い人たちばかりじゃなくて、感謝の気持ちを持つやさしい人もたくさんいるので、あまり身構えすぎる必要はないですよ。
コミュニケーション能力がある(話しを合わせられる)

あなたはコミュニケーション能力って聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
「話しが上手にできる能力!」と思う方もいるかとおもいますが、「話を聞く能力」もとても大切です。
市役所は、部署にもよりますが人と話すことは多いと思っていた方がよいです。市民、業者、他の行政機関、同僚、上司、他部署の職員などとの対応は頻繁にあります。
とくに市民対応だと、相手の話をよく聞いて、意向をくみ取りながら適切な対応をしなければなりません。
市民の中には、イライラしながら市役所にクレーム・要望を言いにくることもあります。市役所での対応はできない場合でも、ただできないと答えると市民は逆上です。まずは話をしっかり聞き、話を合わせながら、できないならできない理由を誠心誠意伝えていかなければなりません。
また、職員同士のコミュニケーションにおいても、上司、他部署との打ち合わせはたくさんあります。言うことは言わなければなりませんが、一方的に話してしまっては心証が悪くなり、仕事もスムーズに進みません。
市役所って、けっこう閉鎖的で内部の人間関係が悪くなると、仕事がうまく進まなかったり、悪口も広まりやすいです。
「話し方」、「聞き方」を大事にするようにしましょう。
無難を好む(リスクより安定を取る)

公務員である以上、やっている仕事が「公務」なのでミスは許されないと思いましょう。
ベンチャー企業、民間企業なんかでよく見られる、「斬新なアイデアで、リスクを取りながら勝負に出る!」というような気持ちは公務員には不要です。
もちろん、ベンチャー、民間であってもリスクは最小限にしながら仕事を進めると思いますが、公務員はリスクを0にして進めるくらいの気持ちが必要です。
最近は、「チャレンジ精神」「斬新な発想」が必要という自治体も増えつつありますが、市役所内にいる職員の意識は、まだまだ安定を好む人が大多数です。
基本は前例主義で、無難に物事を考えていったほうが仕事がスムーズに進みます。
観察力がある

観察力があると、仕事がスマートになります。
前述のコミュニケーション能力でも出ましたが、話を聞きながら相手の意向を探ったり、職場内でも必要なことを必要なだけやることができれば評価されます。
逆に、めっちゃ頑張る人でも、必要でないことをがむしゃらにやっていたら、まわりの目は冷ややかです。
よく観察し「空気を読む」ことができるとよいですね。
また、職場内のキーマンとか、あの人とはどのような接し方をすればよいかを上手にくみ取れれば、あなた自身が働きやすい職場にもなります。
とくに強い目標がない

市役所職員は、根本的に安定志向です。
ずば抜けて出世したければ、ガツガツと取り組んでいけばよいですが、それはそれでリスクがあります。基本的に給料は年功序列で昇給していきますし、ふつうにやっていれば、ある程度までは昇進もしていきます。
部署も数年に一度変わりながら、決められた仕事を淡々とこなしていくことになりますので、向上心が強くてバリバリやりたいタイプだと少し物足りなさを感じるかもしれません。
あなたの仕事の価値観として、何かを達成したいという強い目標がなく、
- 安定した収入
- 休日がしっかりあり、有給もそれなりに取れる
- 首にならない
という条件がほしいという人なら、市役所職員を目指すのはおすすめですね。
もちろん、仕事で辛い面もありますし、忙しい部署は休日出勤もある可能性はあります。
市役所職員にはこんな人がいる!

ここまでは市役所職員に向いてる人の特徴について解説しましたが、実際に市役所に勤めている人で、どんな特徴を持つ人が多いか気になりますよね?
そこで、僕が市役所で仕事していて、こんな人がいたというのを紹介していこうと思います。
~スタンダードなタイプ(多数派)~
- 決まりやルールを尊重しながら、前例(昨年のやり方)を用いて物事を考える人。
- 新しい発想はせずに、前例や上から言われたことを忠実にこなしていく人。
- なるべく、事を荒立たせず丸く収めようとする人。
- 根回しされていないと怒る人(⇐これけっこう大事!)。
~仕事バリバリタイプ(少数派)~
- 新しいことを好み、新規の仕事でもチャレンジしようとする人。
- 自分の思いついたことをすぐに形にしていこうとする人。
基本的に「安定志向」ですね!
変化を嫌いますので、なるべく前例主義で無難にこなしていこうとする人が大多数です。
なので、突然変わった話がふってくると怒る人もいますので、根回しは大切ですよ!もちろん、民間でも「根回し」は仕事を進める上で大切です!
また、後者の仕事バリバリタイプは、生き残ることができれば将来的に大きく出世する人たちです。ただ、出世する人のタイプはさまざまなので、出世に関しては環境的な運もあるかと思います。
市役所には、いろんなタイプの人たちがいますが、僕が実際に見た職員で、代表的なタイプはこんな感じかなーと思います。
市役所職員として働くのに必要なスキルとは?

市役所にはさまざまな仕事がありますが、職員としてはいろんな仕事をこなしていかなければなりません。そのために必要なスキルは、以下のとおりとなります。
- コミュニケーション能力。
- コツコツと続ける根気。
- クレームに対して、気にしすぎない切り替え力。
市役所職員に向いてる人の特徴でも解説した点になりますが、おさらいがてら特に必要なこれらのスキルについて、もう少し掘り下げて解説します。
コミュニケーション能力

まず、コミュニケーション能力は大切です。
住民との関わりが多いため、コミュニケーション能力を身につけて聞く・話すをうまくできるようにしなければなりません。
また、職場内でも打ち合わせであったり、わからない仕事を教えてもらったり、報・連・相のときにもコミュニケーション能力は大切です。
とくに市民とのトラブルがあったときは、上司への報告・相談はすぐに行ったりなど、コミュニケーションがうまくできないと後々大きなトラブルになってしまうこともあるので注意しましょう!
コツコツと続ける根気

市役所の仕事は、ある意味ドロ臭い仕事です。市民の暴言を目の当たりにすることもありますし、大量の事務処理を期限までにやらなければならないこともあります。
毎日残業、土日返上で作業することだってあるかもしれません。コツコツと続けられる根気は大事です。
意外と体力勝負な面もあります。
クレームに対して、気にし過ぎない切り替え力

先にも述べましたが、市民からのクレームはあるものと思って過ごした方がいいです。暴言だってありますので、いちいち気にしてたらやってられません。
ねちねちと1時間も2時間も説教されるお客さんもいます。
ある意味で、心を無にして取りかかる必要はありますね。
気にしない心構えと、ストレス発散する方法を持っておきましょう。
まとめ

市役所職員に向いてる人の特徴について解説しました。
必ずしもすべてそろっている必要はありませんが、あなたが仕事を選ぶ上で大切なことなので、以下におさらいしておきます。
~市役所職員に向いてる人の特徴~
- 単調な仕事にもコツコツ取り組める。
- 文句を言われても切り替えられる。
- コミュニケーション能力がある(話しを合わせられる)。
- 無難を好む(リスクより安定を取る)。
- 観察力がある。
- とくに強い目標がない。
もし、上記の特徴が当てはまらない人でも、仕事をしていく上で付いていく能力や、許容できるものもあるので、これらがすべてではないです。
しかし、仕事を決めていくときにあなたの価値観は大切にした方がよいと思います。
就活や公務員を目指すときに自己分析をすると思いますが、長い人生働いていく職場になるので、しっかり自分の特性を把握して、向いてるかどうかは一度見つめてみましょう!
本記事は以上となりますが、この記事が市役所職員を目指す方にとって参考となれば幸いです。
もし今市役所の職員として働いている方で、仕事に対して辛いと感じていましたら、下の記事がおすすめです。ぜひあわせてお読みいただくとよいかと思います。
~公務員を目指す方におすすめ記事~
- 社会人の方が公務員を目指すときにまず読むべき
- 公務員を目指す上で基本的なこと
- 公務員試験対策スケジュールについて
- 予備校の選び方で迷っている方向け
- 公務員試験対策の参考書を探している方向け